“男の気持ち”・ふたつ

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1件の返信

  1. アバター 宮木慎次郎 より:

    はじめまして。
    ここで私の過去の投稿を見せて頂いて驚き、また、とても有難く思いました。

    母が私の腕の中で天に召されました。
    昨年が初盆でした。
    その時の心境を投稿したものがあります。
    良かったらご笑読下さいませ。
    どうぞ、いつまでもご健勝であらせますように。

    男の気持ち
    「孫の就職」
     福岡県直方市・宮木慎次郎
    (臨床心理士・66歳)
    毎日新聞2019年8月6日 西部朝刊

     定時制高校に通う孫が、有名なトンカツ屋さんで働き始めてもう4カ月になる。何度も何度も1次面接で落ちて落胆の末に見つけた人生最初の就職先だ。

     内定のてんまつを聞いてうなった。面接の冒頭、「君はなぜ何度も落ちるか気づいているかい?」と問われたそうだ。

     中卒で定時制だから、と答えた彼に「君の半ズボンがいけないんだよ」と諭され、彼に面接の極意まで説いたという。

     内心またダメかと思っていると、なんとそこで採用になったという。聞いた私はその面接官に敬意に似たものを抱き、世の中の縁の不思議に感心もした。

     孫は中学の3年間、先生と相性が合わず不登校だった。しかし周囲の心配をよそに自分で定時制高校を見つけだし、頑張って受験し、見事合格した。

     今、昼は皿を洗い、夜は黒板と向かい合う環境にいる。仕事先の分厚いマニュアルとも格闘しているらしい。

     先日の電話で、コックさん用の長い帽子をかぶって初めてカツを切った、と聞いた。また、店長がふいに査定をするのでいつも余念なくやっているとも。

     右往左往していた両親に、初めての給料から生活費を渡したときの痛快さを愉快そうに話す彼に私は人生の機微を思った。

     今、私はもうすぐ初盆を迎える母へ、いい報告ができることに感謝して過ごしている。

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