男の気持ち・『すごい人』
スポンサー
お孫さんの不登校を、
毎日新聞の【男の気持ち】に投稿されて、読んだのが最初。
https://mame.hughughag.net/%e6%96%b0%e8%81%9e%e3%83%bb%e6%9c%ac/2045.html
段々成長されて去年は、お仕事に就いたことを、書いておられた。
https://mame.hughughag.net/%e6%96%b0%e8%81%9e%e3%83%bb%e6%9c%ac/2992.html
この前、新聞にお嫁さんの父上の事が書いておられた。
人の人生を追うようで、いけないかと思ったけど、
いつも感動させられるので、書き写したいと思う。
『すごい人』
息子の嫁のお父上が亡くなって、3回忌を迎える。
孫たちからじっじ、じっじ、と呼ばれ、たいそう慕われていた。
自宅で家族に見守られ、63歳で、天に召された。
大腸がんを患っていたが、
そんな気配さえ見せず、
亡くなる直前まで、少年野球の監督を、勤めていた。
私が初めて会ったのは、16年前の梅雨時だった。
息子から彼女ができたので、
父親にあいさつに行ってほしいと言われ、
息子と彼女を後部座席に乗せ、
お父上宅に向かった。
その頃、私は男手一つで、息子を育てていた。
彼はたばこ、
無免許バイク、
不登校と、
定時制高校で、荒れに荒れた。
母親代わりなんて、男には無理なのかと、
途方に暮れた日々でもあった。
それが、「こんな日を、迎えるとは」と、
ハンドルを、握りながら、感無量だった。
男は女で、こうも変わるものかと、
縁の不思議にも思いやっていた。
ふと、彼女に、「お父さんは怖い人?」と聞くと、
[こくり〕とうなずいた。
にわかに、私と息子に緊張が走った。
息子は大工仕事の作業着姿が、気になったらしく
「おやじ、洋服屋に寄って」と、言いだす始末。
「バカタレ!その仕事着に値打ちがあるったい」と、どやした。
初対面。
仕事帰りの薄汚れた息子は歓待され、
川筋男の私を感動させた。
飾らない謙虚さと、寛容な性分にも魅了された。
もう会えないと思うと、辛いが、
孫たちと「すごい人だったよね」と、昔話をするときは、
不思議と幸せをいただいた気になる。
合掌。
【福岡県直方市・臨床心理士・宮木慎次郎・67歳】
いいことがあると、喜ぶのは、人の常。
一見、マイナスと思えることを、
一つ一つ、積み重ねながら、
プラスに、見方を含めて、変えていく。
この方の投書を読むと、そう感じていく。
素晴らしいことだと、いつも感動する。
子が育つ時は、気持ちも含めて、余裕もなく、
突っ走って来たけど、
孫を迎える年になると、
反省も含めて、
若い世代が喜ぶことに、敏感でいたい。
新しく誕生した孫の手伝いに行く友人。
コロナウイルスが、真っ盛りのころは、
玄関先で、孫の顔を見るだけで、
バイバイした友人もいる。
それぞれ、環境も立場も違うけど、
いつも応援団でいたいと、思う気持ちは一緒だと思う。
そういう気持ちを大切に、生きていきたいと思う。
スポンサー
はじめまして。
宮木慎次郎です。
昔、朝日新聞に投稿した私の心境を綴った記録が出てきました。
良かったら、ご笑読下さいませ。
「全面降伏の後、幸福教わった」
福岡県直方市 50歳 臨床心理士
2003年5月4日:朝日新聞掲載
息子に全面降伏した時期があった。
不登校、留年、停学、家裁と波乱が続いた中学時代。
彼は生みの親を知らない。
私はそれが引け目でどこか過剰に理解ある親を演じ、それが彼の負担だったようだ。
引きこもり三年後、見習い大工の口を見つけたが、2年前の冬、唐突に行くえ知れずとなった。
狼狽したが私も疲れていたので、ひとまず食事と洗濯に手を抜いた。
正直、一息つけた。
昨夏、携帯が鳴った。
耳を疑う明るい息子の声だった。
「ありがとう」と告げられて驚嘆した。
今年、正月、茶髪の彼女を連れてきた。
一目見て彼の女性運に感謝した。
帰り際に、そっと彼女に「いっそのこと一生面倒見てくれんかなァ」と冗談めかして言うと、こくんとうなづいた。
2月に妊娠したと知らせがあった。
今度は、全面降伏だ。
当時、子離れの努力をとアドバイスされたが、納得しつつも違和感があった。
償い場所を喪失するのを恐れていたのだと思う。
今、私は、倖せだ。
倖せの何たるかは、息子から教わった。
コメント、有難うございました。
気づくのが遅れて、今になってしまいました。
雨、大丈夫ですか?
連日のニュースで、心配していました。
毎日新聞の男の気持ちに、投稿された文を読み、過ぎたこととはいえ、ありのままを書いておられるのに、驚きました。
お孫さんの周りの方たちの気持ち、時間をかけて乗り越えてきた事に感動しました。
立場や環境の違いはあっても、それぞれに、気づく事があるような気がして、ブログに載せてしまいました。
失礼をお詫びするとともに、
希望に満ちたお孫さんと、
ご一家のお幸せをお喜び申し上げます。